昭和29年頃、消防に理解を有する国会消防議員連盟関係の国会議員、国家消防本部及び東京消防庁等の間において、国及び地方自治体の予算で立派な消防水利標識の設置が検討されましたが、当時の財政事情からこれが実現に至りませんでした。そこで、やむなく標識設置の民間会社を設立し、この会社が各地消防本部に協力して標識を設置及び維持管理し、その費用は標識に広告を添加しその収益をもって充てるといういわゆる民活方式が考案されました。

そして、この方式の普及を目指して昭和30年9月23日、日本標識株式会社(現消火栓標識株式会社)が設立され、同社は国家消防本部の推薦のもとに主たる地方自治体に対し、同方式による消防水利標識の建植についての協力を申し出ました。

現在における統一標識の建植は、各地方自治体消防本部の御選択により三つの方式により行われております。

①地方自治体の財政負担で行われているところ

②民活方式のみで行われているところ

③両方式併用により行われているところ

しかし、①方式は全国的にも僅かで、②または③の方式を選択されている地方
自治体が大部分であり、とりわけ②の民活方式の比重が高まりつつあります。